湖底の土砂を掻き出す、ポンプ浚渫船です。
急峻な地形を流れる天竜川流域は、古来、水害に見舞われてきました。
そのため数多くのダムが建設され、治水、発電、取水に活用されているのは周知のところ。
しかし同時に、上流から流れ出た土砂までもが堰き止められ、
河口の浸食、及び川底への土砂の堆積が長く問題とされてきたこともまた、有名です。
普段は大量の水を湛える天竜川ですが、
夏場などに水位が低下すると、驚くほどあっさりと底の土が顔を出します。
それだけ、大量の土砂が流れてきては堆積しているということです。
なんでも、もし対策を取らないままでいれば、200年ほどで佐久間ダムは土砂が溢れてしまうのだとか。
治水目的で作られたダムとは言え、あちらを立てればこちらが立たず。
難しいものです。